平日午前10時から午後5時まで

NPO法人更年期と加齢のヘルスケア

MENOPAUSE

AGE IS NOT AN OBSTACLE TO LIVE THE FUTURE.

日本更年期と加齢のヘルスケア学会理事長就任にあたって 画像

学会理事長 牧田 和也

学会理事長ご挨拶

日本更年期と加齢のヘルスケア学会理事長就任にあたって

小山嵩夫創設理事長の理念を継承し、人生100年時代に向けた健康増進のあり方を模索していきます

去る5月18日の理事会にて、小山嵩夫先生、太田博明先生の後を継ぎ、3代目の理事長を拝命致しました。2002年に更年期と加齢のヘルスケア研究会として小山嵩夫先生が創設され、その後2006年にNPO法人設立、2008年に学会へ移行と、四半世紀近く着実に歴史を重ねてきた本会の代表ということで、月並みな言葉で恐縮ですが、非常に身が引き締まる思いです。私自身は、2012年から本会で活動をさせて頂いておりまが、先代の理事長や本会設立にご尽力された諸先生方からみればまだまだ若輩者です。今後理事長として、本会をさらに発展させるべく微力ながら努力していく所存ですので、これまでと変わらぬご支援を宜しくお願い申し上げます。

さて、わが国の100歳以上の人口(百寿者人口)は、2024年9月1日時点で95,119人であり、1963年の統計開始以来連続して過去最多を更新しています。この内、女性が83,958人と全体の約88%を占めていますが、男性も11,161人と、2022年以降10,000人を突破しており、令和の時代は人生100年時代が夢物語ではなくなっています。しかしながら、平均寿命と健康寿命の差が、女性で約12年、男性で約9年の開きがあると言われており、これはまだ直ぐには解消出来ない問題です。そういう意味では、健康寿命が男女ともに100歳を超えたときが、真の人生100年時代と言えるではないかと思います。

そのためには、単に加齢とともに増加する各種疾患の早期発見・早期治療のための対策だけではなく、今の健康な状態を更に高めそして維持していく努力が必要不可欠となります。これは正に、小山嵩夫創設理事長が本会創設以来一環して訴えてこられたキーワード「健康増進」そのものであり、本会は引き続き更年期女性にみられる各疾患の治療的側面だけを見るのではなく、現在の保険医療制度の対象外にある健康増進の分野の発展にも寄与していきたいと考えております。具体的には、毎年開催している学術集会をはじめとして、これまで培ってきた各種事業をしっかりと継承して参ります。その上で、人生100年時代という視点からみれば、更年期という時期は人生前半の50年が過ぎたところであり、そして後半50年への折り返し地点ですので、残りの50年を健康的に過ごすための更年期からの人生戦略について、会員の皆様とともに考えていければと思います。

本会は、医師のみならず、看護師、助産師、薬剤師、その他更年期に関心をもつ医療関係者ならびに医療関係以外の皆様と、実に様々な職種の方で構成されていることが大きな特徴であり、また強みであります。その強みを活かすべく、様々な分野の会員の声を大切にして行きたいと考えております。本会の更なる発展には、会員の皆様のお力が是非とも必要です。どうか宜しく御願い致します。

2025年6月8日
牧田産婦人科医院
牧田和也